☆バイオ燃料ブームがもたらす歪み。

バイオ燃料という最新の技術で、世界の燃料事情に光を射しつつある一方、第一次産業に陰りが起き
ている。

穀物生産大国では、バイオ燃料ブームによって小麦やトウモロコシの不足がおこり、輸入に頼るわが国の
食料事情が危ぶまれるなかで、作物を生産するために必要な肥料に使用する原料、窒素・リン・カリウム
の三大要素が不足している。中でも原産国が限られるリンは5倍以上に価格が高騰し、日本の野菜や水
稲の生産に大きな影響を受けそうである。

肥料の原料は大半を中国やアメリカから輸入している。しかし、アメリカはバイオ燃料や作付けの拡大に
よって国内需要を重視して輸出に制限をかけた。中国は輸出に関税を100%上乗せという信じられない
政策をとった。日本の肥料メーカーは原料価格の高騰と、原料不足で軒並み価格アップを発表し、これま
で数回の値上げを行ってきた。

農業の現場では、生産にかかせない肥料の度重なる値上げに苦しんでいる。生産コストの上昇はなかな
か価格に転嫁できない。後継者問題や高齢者による耕作放棄地の増加、米価の下落と減反政策、原油
高騰、そこに追い討ちをかけるように生産コストの増加は、致命傷ともいうべき状態です。

農薬問題で輸入の野菜から国内産にシフトしているなかで、国内生産にブレーキをかける今回の事態は
日本の第一次産業が危機的状態です。それは最終段階に入ったのかもしれません。自分の食べるもの
は自分で確保する「備蓄」という概念が、今まさに必要なのかもしれない。(6月23日)

☆「松田のマヨネーズ」はマヨネーズです。

▼埼玉県神泉村の「ななくさの郷」が製造販売をする「松田マヨネーズ」は、2008年3月5日の日本農林
規格改正案により
、マヨネーズと表示できることになりました。その経緯を説明すると・・・

「松田マヨネーズ」は、平成15年の日本農林規格(JAS)法に基づく農水省の行政指導により「マヨネーズ
と表示してはならないことになりました。これに対し健康志向の愛好家が猛反発。当時マスコミでも大きく
取り上げられました。松田マヨネーズは、無添加のはちみつ、菜種油、平飼い鶏の有精卵など自然素材
を使用しているこだわりのマヨネーズである。

農水省の見解は、マヨネーズに甘味を加える材料として糖類は認めるものの、はちみつは対象外という
わけだ。18年間も同じ製法で作り、しかも安全である原材料を使用しているにもかかわらず、一方的に
不当表示という農水省の指導に対し、体に悪い化学調味料がよくて、はちみつがダメでは納得できない。
自然食品に関心の高い消費者の意向を無視した基準はなんの目的であるのか」と憤慨する。

食品評論家の小若順一氏は「砂糖がよくてはちみつがダメというのは、筋が通らない。天下り役人を養う
ためにJASがあり、消費者のことを考えたものではない」と批判する。

JAS法に違反すれば、一年以下の懲役または一億円以下の罰金を科されることから、同社は名称を「
半固形ドレッシング」に、商品名を「松田のマヨネーズタイプ」に変更して販売を続けてきた。しかしようや
く2008年3月、マヨネーズの原材料にはちみつが認められ、晴れて「松田マヨネーズタイプ」は「松田マヨネ
ーズ」と表示できることになったのです。

「ななくさの郷」代表の松田さんがすごいところは、原材料を変えずに、その製法を貫き通してきたことです
ね。普通の企業なら、違反を避けてはちみつから糖類に変えるところを、いつか法を変えてやるという熱意
が、人を動かし、基準を変えたのです。「松田のマヨネーズ」は本物の「マヨネーズ」です。(4月30日)

☆和食から味噌汁が消える日

▼日本が食料自給率にようやく目を向け、その実態に驚いた国民は少しづつではあるけれど意識するよう
になってきていますが・・・。

日本食に欠かせない味噌や醤油は、ご存知の通り大豆が原料ですね。しかし大豆の国 内生産量は27万ト
ン、自給率わずか6%なのです。94%は輸入しているのですが、外国の輸出規制や、バイオエタノールの
原料へ生産をシフトし始めているために、容易に輸入するのも困難になってきているのです。

あるワイドショー番組で、国内産のもので一日3食食べるのに、どんなメニューになるかという非常に興味
深い内容が放送されました。なんと、「ごはん」と「サツマイモ」だけが毎食登場するのです。味付けする調
味料はもちろんのこと、和食に欠かせない味噌汁はメニューから消えてしまうのです。

何故、つまり国内産だけでまかなえるものは、米とサツマイモくらいなのだそうだ。あとは魚から漬物まで、
国内産だけでは作れないらしい。梅干しくらいあれば・・・。残念ながら塩も砂糖も輸入に頼っていて、どうに
も ならない 驚きの結果なのです。

私が幼少の頃には、味噌は各家庭で作っていました。家族総出の味噌作りは、蒸かした大豆を潰す機械
がおもしろくて、自分のポジションにしてたものです。大豆のなんともいえない良い香りが今も鮮明に想い出
されます。どこの家にも味噌蔵があって、毎年仕込んだ樽が並び、古いものから食べていました。今では
農家でも大半はスーパーで買う味噌を使用しています。作るより手軽に安く買える時代になってしまいまし
た。

それから数年で味噌作りは消えていったのです。先祖から代々受け継がれてきた手前味噌は、どこも同じ
味になってしまいました。 そして今、安けりゃ売れる時代のつけが回ってきたのです。

欧米型の食生活にも影響をうけ、国内産大豆の生産は下降線を下り、輸入に頼ったために、少しの国交摩
擦でも輸入という天秤はふらつき、日本の食文化を脅かしています。
いつでも不自由なく手に入った時代が
過ぎ去り、どのように確保するかが課題になってきています。

一度淘汰されたものは、復活に数倍の時間と労力が必要とされます。明らかに不足の時期が訪れるので
す。私たちの食文化は、今窮地に立たされていると言えるでしょう。食卓から味噌汁が消える日、そう遠く
ないかも知れません。
(4月3日)

☆メタボリック検診

▼厚生省は2008年度からメタボリックシンドローム検診を義務化すると発表。 予防対策をしていない
健康保険組合に対し、助成をなくし、なおかつ一定期間に減少しなければ罰則も検討するらしい。

中高年(40歳以上)のメタボリック症候群は、予備軍も含めて1940万人といわれ男性は2人に1人の割合。
このままでいけば、国の医療費負担でつぶれてしまうというのが厚生省の言い分です。

自分の周辺を見まわしても、対象から外れる方がずっと少ない。健康保険組合 に助成が無くなれば、企
業負担の増大になってしまい、大手企業には頭の痛い 問題なのです。男性社員だけ見ても、メタボ予備
軍は2人に1人の割合なのだか ら、殆んどの企業が負担増になります。しかも定年まで続くのですからた
まりません。大手電機メーカーのNECでは社内にエクササイズの施設まで作って、社員のメタボ解消にの
りだしている。多少の投資も、保険料が増えるよりは良いと言う事です。


さて、厚生労働省のメタボリック特定検診義務化は、日本社会にどのような影響を及ぼすのか・・・。
メタボリックは食生活と運動不足が大きな原因ですが、遺伝によるものも少なくありません。入社試験の際

に、本人と親族のメタボ検診表を求められる日が来るかも知れません。

サービス残業がいっこうに無くならない社会風潮で、社員はいつ運動するのか?コンビニ弁当で腹に入れ
るだけの食生活もどう改善したらよいのか?結局は、いつの時代も国民が泣くのですね。

国は本当に医療費目的なのか。「むだ遣い」は無いの〜。疑問に思うのは私だけだろうか。
(3月28日)